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江戸川乱歩
 
「D坂の殺人」
「屋根裏の散歩者」
「人間椅子」

「現世は夢 夜の夢こそまこと」

 

 

 日本のミステリ文学の先駆者といえば、ご存じこの方、江戸川乱歩先生でしょう。『怪人二十面相』シリーズに、『人間椅子』、『芋虫』など有名な作品をたくさん生み出した名作家です。”明智小五郎”もこの人が考えたキャラクターです。

 『D坂の殺人』は、明智小五郎が最初に登場した話です。今のように監視カメラとかDNA判定なども無いなか、限られた証拠や証言で犯人を見つける手腕はお見事と言わざるを得ません。

 『屋根裏の散歩者』も明智小五郎の登場する話です。私は乱歩作品で読んだ中ではこの作品が一番好きでした。犯人や犯行はあらかじめ判っていて、それがどう明るみに出るのか、もしくはこのまま犯人は逃げおおせるのかといったスタイルなのですが…。犯人を追いつめていく過程がどきどきしました。

 『人間椅子』は、背筋がぞくぞくするタイプの作品です。タネ明かし、というか、物語の結末が意外で、でもその結末で良かったなと思った作品でした。

 

 昔の人が書いた、昔が舞台の物語ですから、現代に生きる私たちでは解釈しづらい部分などもありましたが、それでも十分面白かったです。どの作品も最後に「あッ!」と思わせるところが必ずあって、それがとても面白く、楽しいです。必ず予想外の展開や結末があるのですから、すごいですよね。ぜひ一度読んでいただきたいですが、精神的にキツイ作品もありますから、そこはご注意。『人間椅子』や『芋虫』などは好き嫌いがハッキリ出そうです…。

 

 

 

私が手に取ったのは右の真っ黒な表紙のものだったのですが、現在web販売での取り扱いはないようで…。左の表紙のものと中身は全く同じです

左の画像をクリックでAmazon公式HPにジャンプします→

 

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